犬の細菌性腸炎 ~免疫力や抵抗力の低下は危険信号。適正な食餌管理と適度の運動が大切~


犬の細菌性腸炎は、文字通り細菌が原因となって発症する腸炎の事です。

細菌が原因となるため、どんな犬でも発症する可能性があるので、飼い主や家族としては注意するべき病気といえます。

今回は、細菌性腸炎の原因と症状について紹介していきたいと思います。

犬の細菌性腸炎の原因


細菌性腸炎は不衛生な場所で飼育されたり、細菌に侵された食べ物や水を摂取する事によって感染するので、感染経路は経口感染といえます。

口から侵入した細菌は腸の中で増殖を行い、毒素を発生させて腸の内部まで侵入して様々な症状を発現します。

原因となる細菌としては、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、大腸菌、ブドウ球菌などがありますが、カビも原因となる事があるとされています。

細菌の感染は、いつでも感染して発症するのではなく、長時間の移動による疲れや生活環境でのストレス、健康状態の悪化、仔犬やシニア期の犬などの抵抗力や免疫力が低下している場合には発症しやすくなります

また、ブリーディング施設や保護施設、多頭飼育といった多くの犬が一緒にいる場所の場合にも感染しやすくなります

犬の細菌性腸炎の原因となる細菌


細菌性腸炎の原因となる細菌としては、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、大腸菌、カビなどがあります。

サルモネラ菌

サルモネラ菌は、3000個に1個の割合で鶏卵に付着しているといわれる細菌で、犬や猫などの動物の糞の中に付着している事もあります。

なので、飼い主や家族が万が一糞に触ってしまい、それを消毒などを行わないと感染を広げてしまう事があります。また、サルモネラ菌自体は非常に強い病原性を持つので特に注意が必要です。

カンピロバクター菌

カンピロバクター菌は、犬をはじめとする動物の腸管内に存在する菌で加熱処理が不十分な肉類が大半の感染経路なので、肉を調理して食べさせる場合にはしっかりと熱処理をして食べさせるようにする事が大切です。

大腸菌

大腸に常在する菌である大腸菌は、飼い主や家族が不十分な手洗いをする事によって感染する可能性があります。なので、外から帰ってきた場合や他の犬や猫などを触った場合には別の犬や猫などを触る前にはしっかりと手洗いなどを行うようにしましょう。

カビ

カビは生活環境下でどこでも存在する可能性がある菌で、特に梅雨時期にはカビが増殖しやすい為に注意が必要です。

犬の細菌性腸炎の症状


感染した細菌によって症状に違いがありますが、一般的に共通した症状としては下痢や嘔吐、食欲不振、腹痛、脱水症状があります。

また、発熱を伴う場合もあり、抵抗力や免疫力が低下した場合やストレスがたまりすぎてしまうと発症しやすくなります。

細菌が体内に侵入しても、抵抗力や免疫力が高い状態で維持されていると発症しない場合もあり、抵抗力や免疫力が低下すると発症をする事があります。

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犬の細菌性腸炎の治療

細菌性腸炎の主症状の1つである下痢は、数多くの病気の症状なので下痢だけで細菌性腸炎を疑う事はできません。なので、まずは細菌性腸炎なのかを検査して、原因となっている細菌の特定を行う必要があります。

原因となっている細菌を検査する為には糞便検査なので、下痢をした場合にはそれを採取して動物病院に持って行くようにしましょう。

原因となっている細菌を特定ができたら、抗生物質を投与して経過観察を施します。一般的にはクロラムフェニコール、カナマイシン、ゲンタマイシン、エリスロマイシン、テトラサイクリンなどの抗生物質が使用されます。

ただ、薬剤に対する耐性菌が発現する危険性もあるので、抗生物質が使用されるのは症状が重篤化した場合に限ります。

また、下痢や嘔吐を引き起こすと犬の体から体液が失われている為に、脱水症状を引き起こすので輸液といった治療法が施されます。

犬の細菌性腸炎の予防


細菌性腸炎の予防としては、免疫力や抵抗力を維持する為に適正な食餌管理と適度の運動を行う事が大切です。特に小型犬や超小型犬は運動不足になりやすい為に毎日しっかりと運動をさせるようにしましょう。

また、生活環境を常に清潔にして細菌感染をしないようにする事も重要です。

まとめ

1. 細菌性腸炎の原因は、サルモネラ菌やカンピロバクター菌などの細菌に感染する事で発症します。

2. 原因となる細菌は、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、大腸菌、カビなどがあります。

3. 細菌性腸炎の症状は、下痢や嘔吐、食欲不振、腹痛、脱水症状があり、発熱を伴う場合があります。

4. 細菌性腸炎の治療は、まずは原因となる細菌を特定して、内科的治療法が施されます。

5. 細菌性腸炎の予防は、抵抗力や免疫力を維持し、生活環境を常に清潔にしておくことが重要です。

犬の細菌性腸炎は、細菌が原因となる病気なので細菌感染をしないようにする事で予防する事ができるので、予防しやすい病気といえます。

なので、細菌が増殖しないように常に清潔にしておく事が大切で、仮に体内に細菌が入っても発症しないように抵抗力や免疫力を維持しておくことが大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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