犬の心筋症 ~治療が難しく命に関わる事も多い心臓病~


心筋症は、心臓の筋肉である心筋が何らかの異常が引き起こり、心臓が本来果たすべき機能ができなくなった状態をいい、原因によって3つに分類されます。

心筋症は心臓病の1つなので、命に直結する重要な病気の1つとして飼い主としては注意するべき病気といえます。

今回は、心筋症の種類と症状について紹介していきたいと思います。

犬の心臓と心筋の役割


心臓の役割は、犬も人も変わりはなく、全身に血液を送るポンプの役割を担っていて絶えず動き続けている臓器です。

なので、心臓の機能に異常が起こると全身に異常が起こります。

心筋は、絶えず動き続ける心臓を支える為に他の骨格などの筋肉とは違う性質を持っている筋肉です。

心筋は特殊心筋と固有心筋の2つに分類され、特殊心筋は電気的刺激の発生とその刺激によって引き起こされる信金の興奮を心臓全体に伝える刺激伝達系を構成しています。

また、固有心筋は特殊心筋によって起こる電気的興奮によって収縮するという役割を担っています。

犬の心筋症の種類と原因


心筋症は肥大型・拡張型・拘束型の3つに分類されますが、犬ではほとんどが拡張型で、稀に肥大型心筋症が起こります。

肥大型心筋症は、心臓の左心室の心筋が肥大する事で心臓が収縮して送り出す血液量が減少してしまいます。

原因についてはよく分かってなく、犬については発症は稀といわれている心筋症ですが、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ダルメシアン、ポインター犬種に発症がやや多いといわれています。

拡張型心筋症は、心筋が伸びてしまい、左心房と左心室との壁が薄くなってしまい、心臓の収縮力が低下してしまい、全身に十分に血液を送り出せなくなってしまいます。

原因としては必須アミノ酸であるタウリンの接種不足が考えられています。

また、遺伝病の1つともいわれ、ドーベルマン、ボクサー、スコティッシュ・ディアハウンド、アイリッシュ・ウルフハウンド、グレート・デーン、セント・バーナード、アフガン・ハウンド、バーニーズ・マウンテンドッグといった大型犬や超大型犬に多いとされ、4~10歳でよく発症するといわれます。また、オスにやや多いといわれています。

ボクサー型心筋症

これらの2つの心筋症以外にもボクサーに多い心筋症としてボクサー型心筋症と呼ばれる心筋症もあります。5~8歳例に多く発症するといわれ、原因についてはよく分かっていません。

また、ボクサー以外にもブルドックでも発症する事が報告されています。

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犬の心筋症の症状


心筋症の症状としては、一般的には元気消失・食欲不振・乾性発咳・腹水・呼吸困難・後肢麻痺などがありますが、それぞれの心筋症でも症状は変わってきます。

肥大型心筋症は、心筋が熱くなることで心臓の収縮が十分にできなくなり、呼吸困難、運動で疲れやすいなどの心不全の症状や不整脈が引き起こり、突然死をします。

拡張型心筋症は初期段階では失神を引き起こす事もありますが、目立った症状はありません。

進行するとは肺水腫を生じ、発咳や呼吸困難などが認められるようになります。

また、不整脈を引き起こした場合には、ふらついたり、失神したりなどの症状が認められ、最悪の場合は突然死する事があります。

犬の心筋症の治療

肥大型心筋症の治療としては、肺に水がたまって肺水腫を併発しているときは利尿薬を与え、余分な水分を尿として体外に排出させることを促す治療法が施されます。また、心臓が広がりやすくなる薬や心臓の肥大を抑える薬などを投与されます。

拡張型心筋症の場合は、血管拡張薬、利尿薬、場合によっては強心薬などが投与され、心臓の機能を回復すると同時に血栓予防が施されます。

また、うっ血性の心不全を併発している場合は、入院を余儀なくされることもあります。

ボクサー型心筋症は、不整脈の予防が治療のメインとなり、抗不整脈薬やLカルニチンの投与などが施されます。

犬の心筋症の予防


心筋症は原因不明の場合が多いので、予防する事が難しい為に定期的な健康診断を行ったり、常日頃から異常がないかをチェックして、異常が確認された場合にはすぐに動物病院で診察を受けるようにします。

まとめ

1. 心臓と心筋の役割は、全身に血液を送るポンプの役割があります。

2. 心筋症の種類と原因は、犬の場合は肥大型・拡張型・ボクサー型の3つに分類されます。また、原因は不明の場合が多い病気です。

3. 心筋症の症状は、元気消失・食欲不振・乾性発咳・腹水・呼吸困難・後肢麻痺などがあります。

4. 心筋症の治療は、主に内科的治療が施されます。

5. 心筋症の予防は、難しい為に健康管理や定期的な健康診断が大切です。

犬の心筋症の原因がわからない事が多い為に予防する事が難しい病気です。

なので、定期的な健康診断と常日頃から愛犬をよく観察して心筋症の症状が発現していないかをチェックする事が大切となります。

特に発症が多いとされる犬種を飼育している場合には、より注意深く観察しておくことが大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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