犬のバベシア症 ~マダニが媒介する寄生虫バベシアに注意~


犬のバベシア症は寄生虫症の1つで、赤血球に寄生する寄生虫です。

マダニによって媒介し、マダニが犬に吸血する際に唾液と共に犬の血管内に注入される事によって犬に寄生します。

また、バベシア症は命に関わる事もある病気のために飼い主や家族としては注意するべき病気の1つです。

犬のバベシア症の原因


バベシアはマダニに媒介される事によって犬に寄生する原虫です。また、バベシアは70種類以上が現在確認されていますが、犬に感染するバベシアは2種類います。

犬に寄生するバベシアは、バベシア・ギブソニとバベシア・カニスで日本ではバベシア・ギブソニがほとんどでバベシア・カニスは日本では沖縄のみに限定されます。

一般的にバベシアは日本では西日本のみで確認される病気と考えられていましたが、現在では感染地域が広がっていて東日本でも感染する危険性が出てきています。

マダニが犬を吸血した際に血液内に侵入し、犬の赤血球内に寄生をして分裂と増殖を繰り返しながら赤血球を破壊していきます。

また、バベシアはマダニの他にも輸血、血液に汚染された針および道具、胎盤を通じた母子感染、闘犬及びそれに近い喧嘩によっても感染する事が分かっています。

マダニ


マダニは体長が3~4㎜くらいの大きさで、犬などの動物の血を吸う事で倍以上の大きさになります。

マダニは草や木が多いところ、芝生や植え込みなどに生息し、マダニの生息地域は広く散歩中などに寄生する事がよくあります。

マダニが犬に多数寄生すると貧血を引き起こす事があります。

また、マダニが寄生すると掻痒感を伴う為に犬自身が掻痒感から皮膚を傷つけ、傷口からバベシア症を含めた他の感染症に感染する事があります。

マダニから起こる可能性がある感染症としてはバベシア症以外には、日本紅斑熱、ライム病、Q熱、エールリヒア症があります。

犬のバベシア症の症状

バベシアが寄生した際に発現する症状としては、40度を超える発熱、重い貧血症状が認められ、食欲の低下や元気消失、血尿といった症状も確認されます。

貧血が重篤化すると肝臓や腎臓の機能障害を引き起こし、命に関わる事もあります。

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犬のバベシア症の診断


バベシア症の診断としては、血液塗沫標本をGiemsa染色し赤血球上の原虫を顕微鏡で検出できるかで診断されます。

ただ、顕微鏡で観察できる部分が一部分であるためにバベシアが多くないと検出できない事もあります。

犬のバベシア症の治療

バベシア症の治療法としてはバベシアを完全に除去する事ができる治療法はなく、対症療法が施されます。

一般的な治療としては、抗菌剤や抗生物質でバベシアの増殖を少しでも抑え、症状を緩和させて犬の体力回復を待つ治療法が施されます。

また、バベシア症は回復されたと見えても無症状のまま体内に潜んでいる状態となっていて、体力や免疫力が低下した場合には再発する事もある為に注意が必要です。

犬のバベシア症の予防


バベシア症を予防する為にはマダニを予防する事が重要となります。

マダニは山野や河川敷に多いとされるので、そういった場所を避けて散歩や外出したり、そういった場所に連れて行く場合には事前にマダニ駆虫薬を投与するようにしましょう。

また、散歩や外出から戻った場合にはブラッシングをする事でも予防はできますが、マダニを見つけてもつぶしたりする事はしないようにしましょう。

つぶす事で中のバベシアが外に出てしまう事もあるのでつぶすことなく、ピンセットなどでマダニを除去するようにしましょう。

まとめ

1. バベシア症の原因は、ほとんどがマダニを介して犬に寄生しますが、輸血や母子感染、喧嘩などでも寄生する危険性はあります。

2. マダニは、草や木が多いところに生息している為に散歩などで犬に寄生する事があります。

3. バベシア症の症状は、40度を超える発熱、重い貧血症状が引き起こされ、食欲の低下や元気消失などの症状も認められます。

4. バベシア症の診断は、血液を染色して顕微鏡で観察する事でバベシアが検出されるかどうかで決めますが、大量のバベシアが寄生していないと確認されない場合もあります。

5. バベシア症の治療は、抗菌剤や抗生物質でバベシアの増殖を少しでも抑え、症状を緩和させて犬の体力回復を待つ対症療法が施されます。

6. バベシア症の予防は、マダニを規制させないようにする事で予防できます。

犬のバベシア症は、命の危険性もある寄生虫症の1つですが、マダニを媒介する為にマダニを予防する事で寄生を防ぐ事もできます。

ただ、他の犬との喧嘩でも感染する事があるので注意が必要です。

また、バベシア症に感染した場合には治療を行い、治癒されたように見えてもバベシアが体内に残っていて体力や免疫力が低下した場合に症状が発現する危険性があるので、犬の体力や免疫力が落ちないように健康管理や食餌管理は徹底的に行い、適度に運動をさせるようにしましょう。

運動をする際にはマダニが多い場所を避けるようにする事も大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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