犬に寄生する寄生虫 ~外部寄生虫の種類。犬回虫・犬鉤虫・糞線虫・コクシジウム~

犬の体に寄生する寄生虫には、目で確認できるものから顕微鏡でしか確認できない非常に小さいものまで様々あります。また、寄生する場所も寄生虫の種類によって変わってきます。
犬の寄生虫 わんわんネット
今回は、犬に寄生する寄生虫について、主なものを種類別に紹介していきたいと思います。

犬回虫(いぬかいちゅう)

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犬回虫は、成虫が腸管腔に寄生していて、犬が消化した食べ物を栄養源として生活します。

なので、もし仔犬に犬回虫が寄生すると、消化や吸収に悪影響を受けて発育不全をもたらす場合もあります。

また、犬回虫は全長が10~15㎝と寄生虫の中では大きい部類で、腸粘膜への機械的な刺激や内腔を防いだりする事などによって、下痢や腹痛の原因にもなります

犬回虫の感染経路は、母犬のお腹の中にいる時期に幼虫が胎児に移行する胎盤感染が主で、それ以外の感染経路としても母乳から感染する乳汁感染や感染した犬の糞便と一緒に排泄された成熟卵を摂取する事で感染する経口感染などがあります。

生後60~90日以下の仔犬が胎盤感染以外の感染経路で犬回虫に感染すると、肺に到達した後に気管支→気管→喉頭→胃→小腸へと移行し、感染後約30日すると産卵を始めます。

胎盤感染による感染では、仔犬の出生時までは肝臓にとどまり、生まれると気管を経由して小腸で約2~3週間で成虫となります。

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犬鉤虫(いぬこうちゅう)

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犬鉤虫は、3対の歯牙を使って強力に腸絨毛に噛みつき、傷口から血液を吸血して、血液の血症部分を栄養源として生活している寄生虫です。

吸血をされるので、犬は血便や腹痛などの消化器系の症状を発現し、血を吸われる為に慢性の貧血症状を発現するようになります

犬鉤虫の感染経路としては、犬回虫と同じように胎盤感染や乳汁感染、経路感染がありますが、犬鉤虫の特有の感染経路としては孵化した幼虫が皮膚から侵入する経皮感染があります。

ただ、主な感染経路は経口感染です。

胎盤感染により仔犬に侵入した幼虫は肝臓→肺→気道→食道→胃を経て小腸に達し、出生後約2週間で成虫となり、産卵を始めます。

また、乳汁感染では感染幼虫は直ちに小腸粘膜に侵入し、数日間そこで発育した後に小腸内腔を出て成虫となります。

犬鉤虫の腫瘍感染経路である経口感染は、侵入した幼虫の多くは、そのまま小腸粘膜内に入り、数日後に小腸に戻り、2~3週間で成熟します。

皮膚から侵入した幼虫は毛細血管、リンパに入ったのち血流に乗って肺に到達し、そこから気道→食道→胃を経由して小腸で成虫となります。

一部の幼虫は体組織に幼虫のままとどまり、胎盤感染や乳汁感染の際の感染源となります。

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糞線虫(ふんせんちゅう)

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糞線虫は、粘膜のかなり深部まで侵入し、ここで虫卵を生みます。

高温や多湿の条件で置かれた仔犬に感染が多く、食欲不振や下痢などの症状が発現します。

下痢は初めは水のような下痢が出て、その後は粘液や血液が混じるようになります。

多数の糞線虫の感染があると、死亡する可能性がある寄生虫です。

糞線虫の感染経路は、経皮感染や経口感染がありますが、主要な感染経路は経皮感染です。

幼虫が皮膚から侵入すると、毛細血管やリンパ管を経て肺循環に乗り、右心房から肺へ到達した後、気管支→気管→喉頭→食道→胃を通って小腸で成虫となります。

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コクシジウム

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コクシジウムは、小腸粘膜の上皮細胞中で分裂増殖し、その部位の細胞を破壊します。

特に犬では下痢の原因となり、血便、消化不良、貧血、衰弱などの症状を発現する場合もあります

コクシジウムの感染経路はほとんどが経口感染で、小腸の腸管腔で虫体が遊出して小腸の上皮細胞内に侵入し、多数分裂による分裂増殖を繰り返して上皮細胞を破壊しながら急激に虫体の数を増加します。

まとめ

1. 犬回虫は、特に仔犬での感染が多く、仔犬に大量に寄生すると発育不全を起こす寄生虫です。また、母犬からの感染が主なので予防するには母犬が感染しないようにする必要があります。

2. 犬鉤虫は吸血をする寄生虫で、貧血や腹痛などの症状を発現します。経口感染が主なので、犬が変なものを食べないように注意しましょう。

3. 糞線虫は、寄生するすべての成虫は全てメスで、大量に規制すると死に至る場合もあります。

4. コクシジウムは、小腸に感染する寄生虫の1つですが、人に感染する事はありません。また、適当な温度と湿度が確保されていれば、1年以上に渡って生存して感染の機会を窺う事ができる寄生虫です。

犬の寄生虫は、死に至る可能性は低いですが、下痢や血便などの消化器系の症状を発現する事があります。
なので、犬が異常を発現している場合には動物病院での診察を受けるようにしたり、生活環境を清潔にしたりしましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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