犬の感染症・狂犬病 ~人にも感染し、ワクチン接種が義務づけられる狂犬病について~

狂犬病 わんわんネット
犬の感染症の中で最も危険度が高い病気としては狂犬病があります。

犬を飼育している人であれば、毎年春頃に役所から狂犬病ワクチン接種のはがきが来ますよね。
狂犬病は基本的に発症すれば100%死に至る非常に怖い病気です。

今回は、狂犬病について紹介していきたいと思います。

関連記事:犬のワクチン接種 ~毎年接種する狂犬病ワクチンなど、犬のワクチンの種類と注意点~

狂犬病は人にも感染する?

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狂犬病は、犬だけでなく全ての哺乳類に感染する人獣共通感染症です。当然、人にも感染します。現在でも世界中で3万人の人々が狂犬病で命を落としています。

ただ、日本では1957年以降は国内での発症は確認されていませんが、2006年11月にフィリピンで犬に噛まれた男性が帰国後に発症して死亡しています。それ以外にも数例日本人が狂犬病で死亡しています。

また、狂犬病を国から駆逐した清浄国は、日本以外にもイギリスやオーストラリア、ニュージランド、ハワイ、北欧の一部などがあります。

ただ、それ以外の国では未だに感染が確認されていて、油断ができない状態です。これらの国に行く場合には、現地の犬を触る事や無闇に近づく事はやめた方が無難です。

狂犬病の原因

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狂犬病は、狂犬病ウイルスによって感染するウイルス感染が原因です。

狂犬病ウイルスは、感染した犬の唾液中に大量に存在します。唾液が体につくだけでは感染しませんが、咬まれると傷口からウイルスが侵入して感染します。

咬まれた場所や侵入したウイルスの量、ウイルスの病原性の度合いによっても変わってきますが、一般的には2~6週間後に発症します。

侵入したウイルスは脳や脊髄へと広がり、末梢神経を傷害したり、脳炎や脊髄炎などの中枢神経障害を引き起こします。

狂犬病の症状

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狂犬病は、症状の経過を3つに分類しています。

1つ目が、前駆期です。この時期は発熱や食欲不振などの症状が発現します。また、暗い場所に隠れたり、これまで友好的だった犬が近寄らなくなったり、逆に攻撃的だった犬が従順になったりといった、今までとは異なる行動をするようになります。
その後は、狂躁期か麻痺期のどちらかに移行します。

狂躁期は、過剰な興奮をして、ウンチや小枝、小石などの異物を食べたり、吠えたり、相手に攻撃したりします。また、目の前にあるものすべてに咬みついたりといった症状が発現し、顔も凶暴な様相に変わります。この時期には近づく事もできなくなります。咬まれれば感染してしまうからです。

この症状が2~4日続いた後に、運動失調や痙攣、嚥下困難、昏睡などの麻痺症状を発現し、1~2日で死亡します。

麻痺期は、初期から急激に進行する麻痺症状が認められ、数日で昏睡し、死亡します。

狂犬病は、狂躁期が80~85%で、残りが麻痺期となっています。

狂躁期もしくは麻痺期どちらの経過を辿るにしても数日で死亡してしまう危険性が高い病気です。

狂犬病は、恐水症ともいわれるほど水を怖がるようになります。この症状が発現した場合には狂犬病が疑われます。

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狂犬病の治療と予防

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狂犬病の有効な治療は存在しません。また、この病気は伝染する危険性もある為に発症した場合には安楽死が選択される事もあります。
ただ、発症前であれば、噛まれたらすぐに動物病院へ連れていき、ワクチンを打ち、経過観察が行われます。

ですが、ワクチンを打っていない犬の場合には安楽死が進められる事もあります。

狂犬病の予防はワクチン接種しかありません。また、他の混合ワクチンとは違って、狂犬病の予防ワクチンは狂犬病予防法の中で義務付けられていて、接種しなければ罰せられます。

日本では1957年以降の国内での発症は確認されていませんが、国外からウイルスが侵入する可能性があるので、必ず毎年1回狂犬病予防ワクチンを接種しましょう。

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狂犬病に感染している犬に噛まれたら

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狂犬病の疑いがある犬や感染している犬に噛まれた場合には、傷口を水で洗い流し、速やかにワクチンを接種します。咬まれた後に打つワクチンを曝露後ワクチンといい、速やかに打たないと死亡してしまいます。

曝露後ワクチンは、初回のワクチン接種日を0日として、3日、7日、14日、30日及び90日の計6回皮膚の下に注射します。

まとめ

1. 人にも感染するかどうか?は、人獣共通感染症なので人にも感染する可能性は高い病気ですが、日本国内で感染する可能性は低い状態です。

2. 狂犬病の原因は、感染した動物に噛まれた事で感染します。

3. 狂犬病の症状は、今までと違う行動をしたり、水を怖がるようになり、非常に攻撃的になります。

4. 狂犬病の治療と予防は、有効な治療法はなく、ワクチンだけが狂犬病に対抗する唯一の手段です。

5. 狂犬病に感染している犬に噛まれたら、すぐに医療機関で狂犬病の疑いがある犬に噛まれた事をいい、速やかにワクチンを打ちましょう。

犬の感染症の中で最も致死率が高く、危険度が高い狂犬病ですが、ワクチン接種を行えば予防はできます。

また、日本国内では狂犬病に感染する可能性は低いですが、国外に旅行に行く人は現地の犬を触ったり、近づく事は狂犬病の感染があるのでやめましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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