犬のてんかん ~犬の神経の病気である「てんかん」の原因と治療~

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犬の神経の病気の1つであるてんかんは、てんかん発作の事をいい、体がコントロールする事ができなくなる病気です。

また、てんかん発作にはいくつか種類があります。

今回は、てんかんの原因と症状について紹介していきたいと思います。

犬のてんかんとは?

犬のてんかんは、脳内の神経に異常な興奮が起こり、犬自身では体をコントロールができなくなる病気です。

脳内には数十億もの神経細胞が軸索やシナプスと呼ばれる電気ケーブルで結ばれていますが、様々な原因によって神経細胞が異常発火を起こし、無秩序に興奮が起こる事があります。

これがてんかん発作です。てんかん発作はさっきまで普通に生活していた犬が突然てんかん発作を起こします。犬では100頭に1頭の割合で発症するとされます。

犬のてんかん発作の種類

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犬のてんかん発作で重要なのは、意識があるかどうかです。意識があるかどうかは犬が発作を起こしている時にすぐに声をかけて、犬が振り返るか自分の目を見るかどうかで確認します。

意識があるかどうかは発作のタイプを見分ける際に重要なポイントとなります。

てんかん発作には部分発作全般発作の2つに大別されます。

部分発作は、意識が残っていて体が動かないとか、体の部分的なけいれんだけが起きている場合などに起こる発作です。部分発作のてんかん発作は房の一部にショートが起こっている事が予想されます。

全般発作は、全身が痙攣(けいれん)していて犬に意識はありません。この際の痙攣は激しく痙攣する為に飼い主や家族は犬がかわいそうと思って止めようとしますが、犬は意識がないので痛みや苦しみを感じる事はありません。

なので、犬が怪我をしないようにして痙攣が収まるまで様子を見ましょう。

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また、全般発作には3つのタイプがあります。

まずは、突然意識を失い、それから体をのけぞらす様にぎゅーっと突っ張る強直痙攣です。
この痙攣は時には奇声を発する事もありますが、決して痛みや苦しみの為に起こるわけではありません。そこから四肢を激しく痙攣される状態が継続します。

2つ目と3つ目は強直発作間代発作に分類されます。
強直発作とは体をのけぞらしたり、ぎゅーっと四肢を伸ばすだけの痙攣で、間代発作は四肢を縮んで伸びるという速い運動を繰り返す発作の事です。全身性の痙攣の持続時間は2~3分程度で収まりますが、犬が正常な状態にまで戻るまで時間がかかる場合もあります。

しかし、なかには発作が治まる前に再び痙攣発作を繰り返す場合(重責発作)があり、これは脳などに深刻な障害を与え、時に命に関わるため、緊急処置が必要となります。

犬のてんかんの原因

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犬のてんかんは、脳内で電気的ショートを起こす事が原因なので、以前に脳の神経細胞を壊すような状態があったという事です。

難産による低酸素症、赤ちゃんの時やまだ脳がしっかり固まっていない幼い時に何らかの力で脳のどこかが傷ついて、それがてんかんになってあらわれる場合もあり、ウイルスによる病変が引き金になったり、脳腫瘍の最初の症状がてんかん発作だったりすることもあります。

また、交通事故で脳が傷ついた後にてんかん発作が現れる場合もあります。

犬のてんかんを発症しやすい犬種

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犬のてんかんを発症しやすい犬種としては、アイリッシュ・ウルフハウンド、ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレン、ボーダー・テリア、プチ・バセット・グリフォン・バンデーン、フィニッシュ・スピッツ、スピノーネ・イタリアーノ、ラブラドール・レトリーバーが知られています。

また、イギリスのケンブリッジ大学が公開している「犬の遺伝疾患データベース」によると、てんかんを起こしやすい遺伝的な素因を持つ犬として43種類が挙げられています。

アメリカン・コッカー・スパニエル、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、キースホンド、コリー、ジャーマン・シェパード・ドッグ、シェットランド・シープドッグ、シベリアン・ハスキー、セント・バーナード、ダックスフント、ビーグル、プードル、ボーダーコリー、ボクサー、ワイヤー・フォックス・テリアなどが挙げられていて、発症は1~3歳に集中しているとされています。

犬のてんかんの治療

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犬のてんかんの治療は、投薬治療がほとんどです。原因がわかっている場合にはその原因に合わせた治療が施されます。

犬の抗てんかん薬は人と同じものを使用しますが。人ほど多い種類は使えないので、使える抗てんかん薬を副作用が少なく効果があるものを使用していきます。

てんかんは長期に渡って治療が必要となる病気なので、抗てんかん薬を長期服用しなければいけません。なので、副作用などの犬にとってあまり良くない反応は最低限にしていく必要があります。

その為には、定期的な血液検査と健康診断を合わせてやっていき、副作用の程度やちゃんと効果が出ているかを確認していく必要があります。

てんかんの治療は初めはてんかん発作を50%減らす事です。それをクリアした場合にはより発作の回数を減らしていき、最終的には発作をなくする事が目的です。

抗てんかん薬による治療によって70~90%発作を減らす事ができ、症例の中には投薬治療をしなくてよくなった症例もあります。ただ、投薬治療をしなくなった症例でも数年かかっているので、長期的に焦らずに治療する事が大切です。

まとめ

1. てんかんとは、脳内でショートが起こり、痙攣が起こる病気です。

2. てんかん発作の種類は、部分的若しくは全身的に痙攣が起こりますが、発作が治まる前に再び痙攣発作を繰り返す場合もあります。

3. てんかんの原因は、脳の神経細胞を壊す全ての事が原因としてなり得ます。また、病気や事故でも発症する可能性があります。

4. てんかんを発症しやすい犬種は、数多くの犬種が発症しやすいといわれていて、日本でも高い人気を誇っている犬種もいます。

5. てんかんの治療は、投薬治療によっててんかん発作の数を減らす事が目的で、長い間治療にかかる場合もあります。

犬の神経の病気であるてんかんは、発症した場合には痙攣という特徴的な症状を発現し、治療も長期間かかる場合もあります。

また、予防法も明確なものはないのが現状です。定期的な健康診断とおかしいと思った場合にはすぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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