犬の股関節形成不全 ~骨や関節の病気。大型犬は要注意~

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-1

犬の骨や関節の病気の中で大型犬に多いとされる股関節形成不全は、先天性の病気です。

なので、大型犬を飼育する人は特に注意しなければいけない病気です。

今回は、犬の股関節形成不全について紹介していきたいと思います。

犬の股関節形成不全とは

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-2

股関節形成不全は、最近では股異形成ともいわれる病気で、大腿骨と骨盤をつなぐ股関節が先天的に異常な状態をいいます。

また、この病気は遺伝性疾患の1つとされ、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、セント・バーナード、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、秋田犬などの大型犬や超大型犬に多いとされる病気です。

また、発症には性差は認められませんが、生後6か月から1歳齢頃までに発症する症例が多いとされます。

病理学的には、股関節寛骨臼の発育不全・変形、大腿骨頭の変形・扁平化により股関節が緩み、後肢の万瀬的な跛行やモンローウォークと呼ばれる歩く際に腰を左右に大きく揺る仕草、横座りなどの症状が確認されます。

犬の股関節形成不全の原因

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-3
股関節形成不全の原因は解明されていませんが、遺伝性疾患の1つと考えられているので遺伝的な要因がある事は明らかです。

また、この遺伝的な要因に加えて、成長期における栄養の偏りやたんぱく質と灰分、特にカルシウムの過剰摂取がその発症を助長すると考えられています。

この病気が大型犬や超大型犬に多いとされるのは、小型犬や中型犬よりも成長スピードが速く、一気に体重が増加する為に股関節に過剰なストレスがかかりやすいと考えられています。
成長期における肥満や過度の運動を行うと発症しやすいといわれます。

スポンサーリンク




犬の股関節形成不全の症状

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-4
股関節形成不全の症状としては、最も一般的な後肢の跛行です。跛行は、肢を引きずる行為の事で、跛行の程度は股関節のゆるみの程度や二次的に起こる関節炎による痛みの程度によって様々です。

また、跛行は両側に認められますが、片側だけ発症する場合もあります。跛行は、生後2か月まではほとんど認められる事はありませんが、体重が増加し、運動が活発となる生後4~1歳頃から明らかになる場合が多い傾向があります。

初期段階では少しずつ歩きますが、徐々に運動を嫌がるようになり、四肢を引っ張るような姿勢や痛みが出ている肢をかばうような歩き方が認められます。

さらに進行すると、歩行時に腰を左右に大きく振るモンローウォークが認められるようになり、後肢を外側に回転するように踏み出すようになります。

最も重症化すると、寛骨臼の凹みが浅く又は大腿骨頭が変形している為に、股関節自体が正常な位置におさまらなくなります。この状態にまで進行すると、少しの高さから飛び降りたり、腰に少しの外力が加わるだけで脱臼してしまう事が多くなります。

犬の股関節形成不全の治療

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-5
股関節形成不全の症状が軽症の場合は、安静にする事によってこれ以上悪化しないようにします。また、運動を控えたり、肥満にならないように食餌量を排書しながら適正体重を維持するようにしながら、股関節が正常に成長するのを待つ経過観察が行われます。

進行して、痛みを感じている場合には投薬治療が行われます。投薬治療としては、抗炎症薬や鎮痛薬を投与して痛みをコントロールしたり、食餌や運動を制限して、症状の悪化を防ぎます。

投薬治療では効果がなく、運動機能に明らかな障害が認められるようになった場合には外科手術が行い、症状の軽減を図ります。
→手術後回復、体の負担を気にするシニア期の犬へのサプリメント・内側美犬
→手術後回復、体の負担を気にするシニア期の犬へのサプリメント・内側美犬

犬の股関節形成不全の予防と対策

犬の股関節形成不全 わんわんネット 1-6
股関節形成不全は遺伝性疾患の為に、予防する事はできませんが、仔犬を家に迎える前に両親やその上の世代に発症していないかどうかを調べて、発症していない仔犬を家に迎えるようにします。

仔犬期の成長をする時期は、激しい運動を控えたり、あまり大量の食餌を上げないようにして体重が一気に増加しないようにしたり、必要以上に股関節に負担をかけないようにしましょう。

また、発症した場合でもしっかりと治療を行えれば、十分飼育する事も多い病気なので、症状が確認された場合には動物病院で診察を受けて、しっかりと治療を行いましょう。

まとめ

1. 股関節形成不全とは、歩行状態に異常が認められる病気で、大型犬や超大型犬に多い病気です。

2. 股関節形成不全の原因は、遺伝的な要因が主で、体重の一気の増加や過度の運動などによっても発症します。

3. 股関節形成不全の症状は、後肢を引きずる跛行が主な症状で、この症状が確認された場合にはすぐに動物病院へ連れていきましょう。

4. 股関節形成不全の治療は、初期段階であれば安静にして症状を悪化しないようにしたり、痛みや炎症を軽減する薬剤治療が行われます。

5. 股関節形成不全の予防と対策は、予防する事は難しいですが、運動や体重を管理する事で発症頻度を下げる事ができます。

犬の骨や関節の病気は、予防する事は難しい場合もありますが、飼育方法によっては発症の確立を下げる事もできます。

なので、股関節形成不全もなりやすいといわれる犬種を飼育する場合には運動や食餌に注意して、できるだけ発症しないようにしましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

スポンサーリンク